カフェインレスコーヒー デカフェとは
美味しいコーヒーが飲みたくても、カフェインが気になるという方も多くいらっしゃるかと思います。妊婦さん、コーヒーを飲み過ぎて胃が痛いなど様々理由はあるかと思います。最近ではカフェインレスコーヒー、デカフェというコーヒーをよく見かけるようになりました。そして一昔まえではカフェインレスコーヒーといえば、渋かったり、酸っぱっかったりと良いイメージがなく、敬遠されがちでした。しかしながら、近年コーヒー豆からカフェインを抜く方法が進歩し、味も品質も一流となりました。そこで実際カフェインをどのようにして抜いているのか抜き方を見てみましょう。
デカフェとは
コーヒーや緑茶、コーラなどは本来カフェインが含まれています。カフェインの効果としては、やる気アップや眠気覚ましなどが知られていますが、利尿作用や胎児への影響、鉄分吸収阻害、頭痛などを引き起こす軽い依存症のようなマイナス面も多くあるため、特に妊娠中などは控える必要があります。
デカフェとは本来カフェインが入っている飲食物からカフェインを取り除いたり、製造の段階でカフェインを添加しないなど、意図的にカフェインを含まれないようにすることを言います。「カフェインレス」や「カフェインフリー」という名前を使うことも多く、カフェインレスコーヒーであれば、カフェインが入っていないコーヒーのことをいいます。
カフェインレスの工程
コーヒー豆にはもともとカフェインが含まれているため、そのまま焙煎して抽出すると、もちろん液の中には多くのカフェインが入ってしまいます。現在では生豆の状態でカフェインを抜くことができるため、カフェインの摂取を控えたい方や、妊娠中の方でも安心して飲むことができます。主なカフェインの除去方法は以下のようなものがあります。
水法
水を使ってコーヒーのカフェイン成分だけ抽出する方法です。コーヒー生豆を充填した槽に水を通し、抽出した水溶液を有機溶媒にてカフェインだけを取り除き、再び生豆の槽に循環させる仕組みです。有機溶媒が直接生豆に接触しないので比較的安全で、他の成分の流出も抑えられるといったメリットがあります。安価で効率的にカフェイン除去ができるため、現在では主流のデカフェ方法として広く使われています。
有機溶媒法
薬を使ってコーヒーのカフェイン成分を抽出する方法です。コーヒーの生豆を有機溶媒に浸すことでカフェイン成分を取り除くことができますが、ほかの成分も流出しやすいため、味や香りの面で落ちてしまうデメリットがあります。水法が開発されるまでは一般的にこの方法が使われており、安価にデカフェが可能なため、現在でも一部で行われているデカフェ方法です。ただし、残留有機溶媒が体に悪影響を及ぼす危険もあるため、有機溶媒でデカフェしたコーヒーは日本で販売できないことになっています。
二酸化炭素法
超臨界二酸化炭素抽出ともよばれており、最も新しいカフェイン抽出法でもあります。仕組みは少し難しいのですが、二酸化炭素に圧力と温度を加えると、気体と液体の両方の性質持った超臨界流体とよばれる状態になります。それをコーヒー生豆に通すことでカフェイン成分だけを取り除くことができ、薬などを使わないため最も安全なカフェイン除去法と言えます。しかし除去のコストが高いため、コーヒー豆の価格が高額になってしまうデメリットもあります。
カフェインレスコーヒー デカフェの味わい
前述でもお話したカフェインレスコーヒーと聞くと、どうも気が抜けたコーヒーのようなイメージをしてしまいがちですが、実はそうではありません。確かにカフェインを抜く工程で、カフェイン以外の成分もわずかながら流出してしまうので、まったく同じというわけにはいきませんが、最近では技術の進歩もあり、かなり味もよく通常のコーヒーと変わらないレベルの豆もあります。
カフェイン自体は苦みがあるため、デカフェされたコーヒーを飲むと、苦みが少なくさっぱりした味わいになります。カフェインレスコーヒーの豆の色を見ると、中煎りでも中深煎りくらいの色をしていることが多いのはそのためです。通常の焙煎度よりも一段階深くすると、お好みのに仕上がるくらいスッキリとしています。
このようにデカフェされたコーヒーはカフェインの量を気にせず飲むことができますので、コーヒーを多く飲む方や妊娠している方にも安心して楽しむことができます。
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