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コーヒー豆の焙煎度とは?味わいの秘密を解き明かす

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一杯のコーヒーの豊かな風味は、多くの要素で決まりますが、特に「焙煎度」は味わいを左右する重要なポイントです。
生豆に熱を加えることで、酸味や苦味、香り、そして口当たりの質感(ボディ)が大きく変わります。
自分に合った「最高の一杯」を見つけるためには、焙煎度の違いを理解し、豆選びに活かすことが大切です。
ここでは、焙煎度が味に与える影響や抽出器具との相性、好みに合う豆の見つけ方をご紹介します。
焙煎度は浅煎りから深煎りまで段階があり、それぞれ特徴的な風味を生み出します。
浅煎りは豆本来のフルーティーな酸味や軽やかな香りが際立ち、深煎りになるほど苦味やコク、重厚なボディ感が強まります。
焙煎度 |
色合い |
味の傾向 |
ライトロースト |
非常に浅い薄茶色 |
強い酸味、軽快で爽やかな飲み口 |
シナモンロースト |
明るい茶色 |
軽い酸味とフルーティーな香り |
ミディアムロースト |
穏やかな茶褐色 |
酸味と苦味のバランス良いマイルドな味 |
ハイロースト |
香ばしい茶色 |
酸味・苦味・甘みのバランスが良い |
シティロースト |
深みのあるコーヒーブラウン |
苦味とコクがしっかり、万人受けする味 |
フルシティロースト |
ダークブラウン(油が出ることも) |
苦味とコクが強く、芳醇な香り |
フレンチロースト |
黒に近い焦げ茶色 |
強い苦味と重厚なコク、スモーキーな香り |
イタリアンロースト |
漆黒で油分多い |
圧倒的な苦味とパンチのあるコク |
柑橘系の酸味が鮮やかで爽やかな口当たり。エチオピアやケニアの個性的な酸味を楽しみたい時に最適。
酸味と苦味、香ばしさ、甘みが調和し、誰にでも飲みやすいバランス。
強い苦味と重厚なボディ感。ミルクや砂糖を加えても味がしっかり残り、カフェオレやエスプレッソに向く。
中煎りから深煎りの豆と相性良し。抽出時間や湯温で味を調整でき、豆の個性を引き出せます。
高圧で短時間抽出。深煎り(フルシティ〜イタリアン)が最適で、濃厚な味わいとクリーミーなクレマが楽しめます。
繊細な風味を引き出しやすく、浅煎り〜中煎りのフルーティーで華やかな豆と相性抜群。
フローラルや柑橘系、ベリーのようなフレッシュで華やかな香り。
ナッツ、キャラメル、トースト、チョコの香ばしい香り。
スモーキーでビターチョコのような力強い香り。
酸味が好きなら浅煎り、苦味やコク重視なら深煎り、バランス重視なら中煎り。
ブラックで楽しむなら浅〜中煎り。ミルクや砂糖入りなら深煎りがおすすめ。
フルーティーな豆(エチオピアなど)は浅煎りが生きる。バランスの良い豆(ブラジルなど)は幅広く楽しめます。
迷ったら「飲み比べセット」で複数の焙煎度を試し、自分の好みを探すのも良い方法です。
焙煎度の違いを理解すると、同じ豆でも味わいが大きく変わることがわかります。
色々な焙煎度の豆を試し、抽出方法や飲み方も工夫して、自分だけの一杯を見つけてください。コーヒーの世界がより深く、楽しいものになるはずです。