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2025.05.26

コーヒーの淹れ方 7種類|自分にぴったりの一杯を見つけよう

コーヒーの淹れ方 7種類|自分にぴったりの一杯を見つけよう

コーヒーは、同じ豆を使っても「淹れ方」によって風味、香り、口当たりが大きく変わる飲み物です。「自宅で本格的なコーヒーを楽しみたいけれど、どの淹れ方が自分に合っているか分からない」
——そんなあなたのために、今回は代表的な7つの淹れ方と、それぞれの特徴やおすすめの豆をご紹介します。

ぜひ、あなたにとって最高の一杯を見つける参考にしてください。

ハンドドリップ(ペーパードリップ)

最も広く親しまれている抽出方法のひとつで、自分の好みに合わせて味を調整しやすいのが特徴。
ペーパーフィルターを通すため雑味が少なく、すっきりとした味わいが楽しめます。

  • 特徴:すっきりとした後味、クリーンな飲み口

  • おすすめ豆:中煎り〜中深煎り(酸味とコクのバランスが良いもの)

  • ポイント:お湯は中心から「の」の字を描くように注ぎ、蒸らし時間(30秒程度)をしっかりとることで抽出が安定します。

フレンチプレス

コーヒー粉とお湯を直接混ぜて抽出する方法で、金属メッシュのフィルターを使うため、豆の油分までしっかり味わえます。
より「コーヒーらしさ」を感じたい方におすすめ。

  • 特徴:コク深くまろやか、豆の風味がダイレクトに伝わる

  • おすすめ豆:深煎り、個性的なシングルオリジンなど

  • ポイント:粗挽きの豆を使い、4分程度の抽出時間が目安。抽出後はすぐにカップに移すと雑味が出にくくなります。

エアロプレス

短時間で淹れられる手軽さと、圧力を使ったユニークな抽出法が特徴。携帯性にも優れており、アウトドアにも最適です。圧をかける量や速度で味を調整できるのも魅力。

  • 特徴:クリーンで滑らか、香り豊か

  • おすすめ豆:浅煎り〜中煎り(フルーティーな豆に特に合う)

  • ポイント:抽出時間は1〜2分が基本。プランジャーで押し出す圧力を調整することで、味に変化をつけられます。

サイフォン式

理科の実験のような見た目で、火を使って抽出するスタイル。蒸気圧で上下に移動するお湯が、コーヒー粉をまんべんなく抽出し、クリアで香り高い一杯に。

  • 特徴:澄んだ味わい、華やかで繊細な香り

  • おすすめ豆:浅煎り〜中煎りの香りが強いシングルオリジン

  • ポイント:火加減とタイミングが抽出の鍵。やや手間はかかりますが、慣れれば安定した味が出せます。

エスプレッソマシン

高圧(約9気圧)で短時間(25~30秒)に凝縮して抽出するスタイル。コクと香りが強く、カフェラテやカプチーノのベースにも欠かせません。

  • 特徴:力強い味、豊かな香り、クレマ(表面の泡)が美味しさの証

  • おすすめ豆:深煎り、苦味の効いたブレンド

  • ポイント:豆の挽き目は極細挽き、タンピング(粉を均一に押し固める作業)が抽出の安定に直結します。

マキネッタ(直火式エスプレッソ)

イタリアの家庭で定番の「モカポット」とも呼ばれる器具。直火で手軽に濃厚なコーヒーが淹れられますが、エスプレッソマシンほどの圧力(1〜1.5気圧)はかかりません。

  • 特徴:香ばしく、しっかりとしたコク。濃いめで力強い味わい

  • おすすめ豆:深煎りやエスプレッソブレンド

  • ポイント:抽出しすぎると焦げやすくなるので、火加減に注意し、抽出が始まったら弱火で見守るのがコツ。

水出しコーヒー(コールドブリュー)

低温で8〜12時間かけてゆっくり抽出する浸漬式の方法。熱を使わないため、苦味や酸味が抑えられ、まろやかで甘みのある味わいに仕上がります。

  • 特徴:クリアでまろやか、雑味が少ない

  • おすすめ豆:浅煎り〜中煎りのフルーティーな豆

  • ポイント: 密閉容器で抽出し、衛生管理を徹底。冷蔵庫でゆっくりと時間をかけるのが美味しさの秘訣です。

※滴下式(ダッチ式)など他の水出し法もありますが、この記事では浸漬式を前提としています。

まとめ

同じ豆でも、淹れ方によってまったく異なる表情を見せるのがコーヒーの魅力です。「すっきりと飲みたい日」「深いコクに癒されたい日」「香りを味わいたい気分」
——その日の気分や時間帯、シーンに合わせて淹れ方を変えてみると、もっと自由に、もっと楽しくコーヒーと付き合えるようになります。

さまざまな抽出方法を知ることで、コーヒーの楽しみ方はさらに広がります。

一杯のコーヒーがもたらす時間は、淹れ方ひとつで変わります。今日の気分に合った味わいを選んで、日々の暮らしに彩りを添えてみてください。

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