読み物

2025.09.15

粗挽き・中挽き・細挽きの違いとは?ミルをもっと使いこなそう!

粗挽き・中挽き・細挽きの違いとは?ミルをもっと使いこなそう!

〜粒度を極めて、自分だけの味を見つけよう〜 コーヒーの味わいを決める要素といえば、豆の種類や焙煎度、抽出器具などが思い浮かぶかもしれません。
しかし、見落としがちなのが「豆の挽き方(粒度)」です。実はこの粒度こそが、コーヒーの香りや味の決め手になる非常に重要なポイントなのです。

この記事では、「粗挽き・中挽き・細挽き」の3つの基本的な粒度の特徴と、それぞれに適した淹れ方や味の傾向について詳しく解説します。
特に、コーヒーミルを使いこなして粒度を調整したい方や、自分好みの味を追求したい方に向けた実践的な情報をお届けします。

粒度によって変わるコーヒーの味わいとは?

粒度とは、コーヒー豆を挽いたときの粉の「細かさ」のことです。粒度が異なると、お湯との接触面積や抽出時間が変わり、味の出方に大きな違いが出ます。
たとえば、粗く挽けば湯の通りが早くなり、すっきりとした軽やかな味に。
逆に細かく挽けば抽出に時間がかかり、苦味やコクが強く感じられるようになります。
つまり、粒度の違いを知ることで、味のコントロールが可能になるのです。 

粗挽き(粗めの粒度):すっきりとした軽い味わい

粗挽きとは?

ザラメ糖や岩塩のような粒の大きさで、粒の形がはっきりしているのが特徴です。

味の傾向

  • 苦味や渋みが出にくく、クリアで爽やかな味
  • 口当たりが軽く、後味もスッキリ

向いている抽出方法

  • フレンチプレス
  • パーコレーター(循環式抽出器具)
  • コールドブリュー(水出しコーヒー)

粗挽きは、お湯との接触時間が長い抽出方法に最適です。雑味を抑え、豆本来の風味を引き出したいときにおすすめです。

こんな人におすすめ

  • すっきりとした味わいを好む人
  • 浅煎りの豆を試したい人
  • 豆の個性をダイレクトに楽しみたい人

中挽き(標準的な粒度):バランスの取れた万能タイプ

中挽きとは?

グラニュー糖〜細かめのザラメ程度の粒感で、一般的なコーヒー粉の粒度です。

味の傾向

  • 酸味と苦味のバランスがよく、飲みやすい
  • コクや甘味もほどよく感じられる

向いている抽出方法

  • ペーパードリップ(ハンドドリップ)
  • コーヒーメーカー
  • サイフォン

家庭で使われるドリップ器具のほとんどが中挽き向けに設計されています。迷ったらまず中挽きからスタートするのが間違いありません。

こんな人におすすめ

  • 幅広いコーヒー器具を使う人
  • 味のバランスを重視する人
  • 毎日の定番コーヒーにしたい人

細挽き(細かい粒度):濃厚な味と香りを引き出す

細挽きとは?

グラニュー糖より細かく、上白糖や小麦粉に近いきめ細かさが特徴です。

味の傾向

  • しっかりした苦味とコク
  • 深煎り豆の風味が際立つ
  • 味が濃く抽出されるため満足感が高い

向いている抽出方法

  • エスプレッソマシン
  • モカポット(マキネッタ)
  • ベトナム式ドリッパー

細挽きは、短時間で高圧抽出するエスプレッソ系の器具に最適です。ただし、抽出時間が長すぎると過抽出になりやすいため注意が必要です。

こんな人におすすめ

  • エスプレッソやラテが好きな人
  • しっかり濃いコーヒーを求める人
  • 苦味や深みを楽しみたい人

粒度と焙煎度・抽出時間の関係にも注目

コーヒーの味は粒度だけでなく、「焙煎度」や「抽出時間」とのバランスでも変わります。
たとえば、浅煎り豆なら中〜粗挽きで軽やかに、深煎り豆なら細挽きで濃厚に仕上げると、豆本来の味が活きやすくなります。

また、粒度を細かくするほどお湯の通りが遅くなり、抽出時間が長くなる点にも注意が必要です。ミルの調整と淹れ方の組み合わせによって、理想の味に近づけることができます。

まとめ:粒度調整こそが“自分の味”を見つける近道

コーヒーミルを使って粒度を調整できるようになると、同じ豆でも味わいの幅が一気に広がります。粗挽き、中挽き、細挽きという基本を理解し、淹れ方や豆の種類に合わせて調整すれば、自宅でもカフェ顔負けの一杯が楽しめるようになるでしょう。

「今日はどんな気分で飲もうか?」と考えながら、粒度を変えて味わいの変化を楽しむ――。そんな自由度の高さこそが、コーヒーミルを使う醍醐味です。

  • facebook
  • line
  • X