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2025.07.07
コーヒー豆の焙煎度とは?味わいの秘密を解き明かす
一杯のコーヒーの豊かな風味は、多くの要素で決まりますが、特に「焙煎度」は味わいを左右する重要なポイントです。
生豆に熱を加えることで、酸味や苦味、香り、そして口当たりの質感(ボディ)が大きく変わります。
自分に合った「最高の一杯」を見つけるためには、焙煎度の違いを理解し、豆選びに活かすことが大切です。
ここでは、焙煎度が味に与える影響や抽出器具との相性、好みに合う豆の見つけ方をご紹介します。
焙煎度とは?味わいを決める重要な指標
焙煎度は浅煎りから深煎りまで段階があり、それぞれ特徴的な風味を生み出します。
浅煎りは豆本来のフルーティーな酸味や軽やかな香りが際立ち、深煎りになるほど苦味やコク、重厚なボディ感が強まります。
主な焙煎度と味の特徴
焙煎度
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色合い
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味の傾向
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ライトロースト
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非常に浅い薄茶色
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強い酸味、軽快で爽やかな飲み口
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シナモンロースト
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明るい茶色
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軽い酸味とフルーティーな香り
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ミディアムロースト
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穏やかな茶褐色
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酸味と苦味のバランス良いマイルドな味
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ハイロースト
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香ばしい茶色
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酸味・苦味・甘みのバランスが良い
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シティロースト
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深みのあるコーヒーブラウン
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苦味とコクがしっかり、万人受けする味
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フルシティロースト
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ダークブラウン(油が出ることも)
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苦味とコクが強く、芳醇な香り
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フレンチロースト
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黒に近い焦げ茶色
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強い苦味と重厚なコク、スモーキーな香り
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イタリアンロースト
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漆黒で油分多い
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圧倒的な苦味とパンチのあるコク
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酸味と苦味:焙煎度で変わる味のバランス
・浅煎り(ライト〜ミディアム)
柑橘系の酸味が鮮やかで爽やかな口当たり。エチオピアやケニアの個性的な酸味を楽しみたい時に最適。
・ 中煎り(ハイ〜シティ)
酸味と苦味、香ばしさ、甘みが調和し、誰にでも飲みやすいバランス。
・ 深煎り(フルシティ〜イタリアン)
強い苦味と重厚なボディ感。ミルクや砂糖を加えても味がしっかり残り、カフェオレやエスプレッソに向く。
抽出器具と焙煎度の相性
・ ハンドドリップ・フレンチプレス
中煎りから深煎りの豆と相性良し。抽出時間や湯温で味を調整でき、豆の個性を引き出せます。
・ エスプレッソマシン
高圧で短時間抽出。深煎り(フルシティ〜イタリアン)が最適で、濃厚な味わいとクリーミーなクレマが楽しめます。
・ サイフォン・エアロプレス
繊細な風味を引き出しやすく、浅煎り〜中煎りのフルーティーで華やかな豆と相性抜群。
香り:焙煎度で変わるアロマの表情
・ 浅煎り
フローラルや柑橘系、ベリーのようなフレッシュで華やかな香り。
・ 中煎り
ナッツ、キャラメル、トースト、チョコの香ばしい香り。
・ 深煎り
スモーキーでビターチョコのような力強い香り。
あなたに合う焙煎度の選び方
・ 味の好みで選ぶ
酸味が好きなら浅煎り、苦味やコク重視なら深煎り、バランス重視なら中煎り。
・ 飲み方で選ぶ
ブラックで楽しむなら浅〜中煎り。ミルクや砂糖入りなら深煎りがおすすめ。
・ 豆の産地で選ぶ
フルーティーな豆(エチオピアなど)は浅煎りが生きる。バランスの良い豆(ブラジルなど)は幅広く楽しめます。
迷ったら「飲み比べセット」で複数の焙煎度を試し、自分の好みを探すのも良い方法です。
まとめ:焙煎度を知ってコーヒーの世界を楽しもう
焙煎度の違いを理解すると、同じ豆でも味わいが大きく変わることがわかります。
色々な焙煎度の豆を試し、抽出方法や飲み方も工夫して、自分だけの一杯を見つけてください。コーヒーの世界がより深く、楽しいものになるはずです。