自分で挽く vs 挽いてある豆：どちらを選ぶべき？

豆のまま購入する最大のメリットは、なんといっても鮮度と香りの良さです。コーヒー豆は挽いた瞬間から酸化が進み、香りや風味が徐々に失われていきます。そのため、飲む直前に挽けば、より豊かな香りと味わいを楽しむことができます。

また、抽出方法に応じて挽き目を自由に調整できるのも大きな魅力です。ハンドドリップなら中挽き、エスプレッソなら極細挽きなど、器具に合わせて最適な挽き方ができます。複数の抽出器具を使い分けている方や、好みの味を探求したい方には最適といえるでしょう。

ただし、挽くための道具（コーヒーミル）が必要であること、そして挽く手間がかかる点はデメリットです。特に朝の忙しい時間帯には面倒に感じるかもしれません。

あらかじめ挽かれた状態で販売されている豆の一番のメリットは、すぐに淹れられる手軽さです。コーヒーミルを持っていない初心者の方や、出勤前などで時間がないときにも、簡単にコーヒーを楽しむことができます。

最近では、オンラインショップなどでも挽き具合を細かく指定できる店舗が増えています。「中挽き」「粗挽き」「極細挽き」など、自分の抽出方法に合わせた挽き方を選べるため、利便性が高まっています。

ただし、挽いた状態の豆は空気に触れる表面積が増えるため、酸化が早く進んでしまうという欠点もあります。開封後はできるだけ早めに使い切ることが望ましく、保存には密閉容器や冷暗所の使用が推奨されます。

「香りの違いってそんなに変わるの？」と感じる方は、まずは中挽きのコーヒーを挽いた状態で購入し、味や香りを体験してみるのがおすすめです。ハンドドリップやコーヒーメーカーで扱いやすく、初心者にもぴったりの挽き具合です。

さらに一歩進んでみたい方は、同じ銘柄の豆を「豆のまま」と「挽いた状態」の両方で購入し、飲み比べてみると違いがよくわかります。豆を挽く瞬間に広がる香りや、時間とともに変化する味のニュアンスは、コーヒーの奥深さを実感させてくれるでしょう。

ミルも最近では手頃な価格で手に入り、手動タイプなら電源不要で音も静か。週末のリラックスタイムに、豆を挽くところから楽しんでみるのも、コーヒー時間を豊かにするコツです。