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2025.04.22

美味しいコーヒーを淹れる基本のテクニック ペーパードリップ

美味しいコーヒーを淹れる基本のテクニック ペーパードリップ

コーヒーの淹れ方にはさまざまな方法がありますが、その中でも「ペーパードリップ」は、自宅で手軽に本格的な味を楽しむことができる方法として、多くのコーヒー愛好者に親しまれています。ペーパーとお湯だけで簡単に始められる一方で、注ぎ方や豆の選び方によって味が大きく変わるため、奥深い魅力を持っています。この記事では、ペーパードリップの基本的な淹れ方と、さらに美味しく仕上げるためのコツを紹介します。

ペーパードリップとは?

ペーパードリップは、専用のドリッパーにペーパーフィルターとコーヒー粉をセットし、上からお湯を注いで抽出する方法です。ペーパーがコーヒーの微粉や油分を適度にろ過してくれるため、雑味が少なく、すっきりとしたクリーンな味わいが特徴です。この方法は、手順を守れば初心者でも安定した味を出しやすく、自分の好みに合わせて調整もしやすいため、家庭でのコーヒー習慣に最適です。

ドリッパーの種類と特徴

ペーパードリップに使用されるドリッパーには、主に「円すい型」と「台形型」の2種類があります。それぞれの形状が抽出の流れや味わいに大きな影響を与えます。

1. 円すい型(V60型など)

円すい型のドリッパーは、お湯が中心に集まりやすく、抽出時間を調整しやすい特徴があります。この形状は、コントロール次第で酸味や香りをしっかりと引き出すことができるため、ハンドドリップに慣れている人に特におすすめです。また、お湯の注ぎ方を工夫することで、さらに味の違いを楽しむことができます。

2. 台形型(メリタ式など)

台形型のドリッパーは、底が広く、安定した抽出が可能です。お湯の流れが一定になりやすく、味のブレが少ないため、初心者でも扱いやすい設計になっています。抽出の際にあまり手間がかからないので、手軽に美味しいコーヒーを淹れることができます。

美味しく淹れるための道具と準備

美味しいコーヒーを淹れるためには、以下の道具を用意しましょう。

  • コーヒードリッパー(円すい型または台形型)
  • ペーパーフィルター(ドリッパーに合った形状)
  • 中挽きのコーヒー豆
  • コーヒーミル(挽きたての豆を使用するのがおすすめ)
  • ドリップポット(湯量を調整しやすい細口のもの)
  • スケール(粉や湯量を正確に測定)
  • タイマー(抽出時間を一定に保つため)
  • コーヒーサーバーまたはカップ

豆はできるだけ焙煎後2週間以内の新鮮なものを選び、淹れる直前に挽くことで香りを最大限に引き出せます。

ペーパードリップの基本手順

ペーパードリップでコーヒーを淹れる際の基本的な手順を説明します。ここでは、1杯分150mlのコーヒーを淹れる場合を想定しています。

1. フィルターの湯通し

まず、ペーパーフィルターをドリッパーにセットし、熱湯を回しかけて紙のにおいを取り除きます。このお湯でドリッパーとサーバーも温めることができます。この湯通しを行うことで、フィルターがしっかりと固定され、コーヒーが抽出されやすくなります。湯通ししたお湯は必ず捨ててから抽出に進みましょう。

2. コーヒー粉のセット

次に、中挽き(グラニュー糖程度)のコーヒー粉を10〜12g量り、ドリッパーに均等に入れます。コーヒー粉の表面を平らに整えることで、抽出が均一に進みます。

3. 蒸らし(プレウェット)

90〜95℃のお湯を20〜30mlほど注ぎ、30秒ほど蒸らします。この蒸らしで、コーヒー豆からのガスが抜け、成分が抽出されやすくなります。ガスが抜けることで、スムーズでバランスの取れた味わいが楽しめます。

4. 抽出

残りのお湯(合計150mlになるように)を3〜4回に分けて注ぎます。お湯は、ドリッパーの中心から外に向かって「の」の字を描くように、細く静かに注ぐのがポイントです。注ぎ方が急だと、苦味や雑味が強く出てしまうので、ゆっくりと注ぐように心がけましょう。

5. 抽出の完了

抽出時間は2分半〜3分が目安です。サーバーに適量が落ちたら、ドリッパーを外します。抽出の最後の一滴まで落とすと雑味が出る可能性があるため、途中で止めるとクリアな味わいになります。

美味しく淹れるためのコツ

1. お湯の温度は90〜95℃

お湯の温度が低すぎると酸味が強調され、高すぎると苦味が増します。最適な温度で抽出することが美味しさの秘訣です。沸騰したお湯は一度ポットに移し、少し冷ましてから使用するのが理想的です。

2. 粉の挽き具合を調整

コーヒーの味わいを調整するためには、粉の挽き具合を調整します。お湯の落ちる速度が早すぎる場合は粉を細かく挽き、逆に遅すぎる場合は粗く挽くことで、理想の味を引き出せます。

3. 道具は清潔に

コーヒーのオイルや残った粉が器具に残ると、雑味が発生する原因になります。ドリッパーやポット、サーバーは使用後にしっかりと洗浄し、乾燥させておきましょう。

まとめ

ペーパードリップは、シンプルでありながら奥深いコーヒーの淹れ方です。豆の新鮮さやお湯の温度、注ぎ方などに気を使うことで、毎回異なる美味しさを楽しむことができます。自分の理想的な「一杯」を見つける過程が、コーヒーの楽しさを倍増させます。